がんは、年々増えており、現在日本人の死因の第1位を占めています。調査によれば、日本人の2人に1人は一生のうちに癌になり、3人に1人はがんによって亡くなるということがわかっています。
しかし、がん治療というのは時に重い副作用を起こすことがあり、お口の中にも影響を及ぼすことがあります。今回は、がん治療によって起こるお口のトラブルについてご紹介していきます。
目次
がんの治療法としては、手術療法、化学療法、放射線療法の3種類が主な治療法として行われており、これをがんの3大療法と一般的に呼んでいます。
かつては、がんに侵されてしまった組織を手術で取るという方法が主ながん治療でしたが、近年では、抗がん剤を使ってがん細胞を死滅させる化学療法、がん細胞に放射線を当ててがん細胞を死滅させる放射線療法も多く行われています。
抗がん剤や頭頸部の放射線療法によって起こりやすいお口のトラブルとして次のようなものが挙げられます。
抗がん剤の副作用や、放射線照射による唾液の減少により、お口の中の自浄作用や免疫作用が落ち、口内炎ができやすくなります。重度の口内炎を起こして抗がん剤の減量や治療計画を変更せざるを得ない場合もあります。
唾液が減ることにより、プラークが溜まりやすい環境となり、虫歯や歯周病にかかりやすく、進みやすくなり、それによって痛み、歯茎の腫れを起こすこともあります。
唾液が減ってしまうことにより、味覚を感じる細胞にも影響が及び、味覚を感じにくい、味の感覚がおかしくなる、といった症状も起こりやすくなります。
口の中が乾燥してしまうことにより、口の中の違和感を感じやすくなります。
唾液減少、免疫力低下により、日和見感染が起こりやすくなり、カンジダやヘルペスができやすくなります。
顎の骨が放射線照射を受けることで、壊死してしまい、抜歯をしなければならなくなる事もあります。これは放射線治療後、何年たってもリスクがあると言われています。
このように、がん治療によってさまざまな副作用が起こりやすくなるため、がん治療を始めてトラブルが起こってから対処するのではなく、少しでも状況を悪くしないように、治療が始まる前からお口の状態を健康に保っておくことが大事です。
口内炎に関しては、がん治療を受けるとどうしても起こってしまうため、お口の中をきれいに保つ、お口が乾燥しないように水分をこまめにとる、痛みに対しては痛み止めを服用する、といったことで対処していきます。
がん治療によってお口の中に症状が出てしまった場合には、なるべくこまめに歯科に通い、お口の環境を整え、悪化を最小限に止めることが大事です。
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