被せ物の材料にはいろんなものがあります。どれを選ぶか?となった時、多くの人は見た目を基準に選びますが、どんな材料を選ぶかで、その後の歯の健康、ひいては体の健康に違いが出てくるのをご存知ですか?
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被せ物を選ぶ際、皆さんはどのような基準で選んでいるでしょうか? 日本では、「安く治療できる」という経済的な理由から、多くの人が保険の材料を選ぶ傾向があります。
しかし、残念ながら保険の材料は、あまり歯や歯茎にとって良いとも言えず、耐久性の面でも、体への優しさ、という点でもあまり好ましいとは言えません。
被せ物をする場合、主に金属、プラスチック、セラミックのいずれかの材料を使ったものになります。それぞれの材料を選んだ場合、どのような問題点があるのか見てみましょう。
・金属アレルギーのリスク
保険診療の銀歯は、金属アレルギーを起こすリスクがあることで知られています。歯科金属のアレルギーは、体の皮膚に湿疹を起こすことがあり、なかなか原因が特定しづらい点でも厄介なものです。
・メタルタトゥーのリスク
金属がイオンとなって唾液中に溶け出し、歯茎を黒く着色させる「メタルタトゥー」を起こし、見た目が悪くなってしまうこともあります。
・虫歯ができやすい
また、銀歯が劣化して錆び、歯をくっつけているセメントもボロボロになって唾液中に溶け出し、その部分に細菌が入りこんで、虫歯ができやすい一面もあります。
・歯周病を起こしやすい
さらに、金属の表面には傷がつきやすく、細菌がその部分に溜まりやすくなって歯周病を引き起こしやすくなります。
・強度的に強くない
被せ物がプラスチックというのは、主に前歯や小臼歯(前から4、5番目の歯)の場合に適用になります。まず、プラスチックというのは、強度的にあまり強くない、ということが挙げられます。
・着色しやすい
また、傷がつきやすく、着色しやすいというのもあります。プラスチックのお皿は、汚れがつくとなかなか落ちにくく、色素が沈着して落ちなくなってしまいますが、これと同様なことが被せ物のプラスチックにも起こってしまいます。これはプラスチックに傷がつきやすいことが原因になっています。
・細菌がつきやすい
プラスチックの表面についた傷には色素だけでなく、数多くの細菌もくっついてしまいます。それゆえ、歯茎も炎症を起こしやすくなります。つまり歯周病のリスクが高くなります。
セラミックというのは保険対象外の材料で、陶材を使ったものです。陶材は汚れがついても落ちやすく、何年経っても変色しにくいのが特徴です。セラミックには具体的に次のようなメリットがあります。
1.審美的
セラミックは現在存在する歯科材料の中で、最も天然の歯のような美しさを実現することができる材料です。傷もつきにくいため変色せず、歳月が経っても変わらない美しさを保つことができます。
2.長持ちする
金属やプラスチックとは違い、変質、劣化することがないため、長く安定した状態を保ち続けることができます。
3.歯に優しい
歯との適合に優れ、歯とセラミックの間にすき間があきにくい特徴があります。そのため、虫歯の再発リスクは低くなります。また、セラミックには傷がつきにくいため、歯垢がたまりにくくなり、歯周病の発症を防ぎます。
4.体に優しい
セラミックは材質的に安定しており、成分が唾液中に溶け出すこともないため、体に悪影響を与えることもありません。金属も含んでいないため、金属アレルギーの人にも安心して使うことができます。
セラミックは保険外の材料ですので、治療した際には一時的に高額な出費になることは否めません。経済性という点だけで考えると他のものに劣りますが、審美性、耐久性、体への耐久性ということから考えると、他の材料と比べて非常に優れた材質であると言えるでしょう。
被せ物の材料を選ぶ際には、長期的な視点で歯の健康、体の健康まで考えた上で決めることをおすすめします。
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