歯のクリーニング、皆さんは受けたことありますか?歯のクリーニングというと、歯の着色を取ってもらうような、歯のエステ的なものを想像する人もいるかもしれません。「歯は毎日磨いているし、着色も気にならないから歯のクリーニングはいらない」と思っている人もいるかもしれませんが、実は歯のクリーニングというのは歯の健康を守っていくためにとても重要な役割を果たしており、むしろそちらが目的だと言ってもいいでしょう。そして、歯のクリーニングといっても様々な種類があり、それぞれに方法や目的が違ってきます。今回は歯のクリーニングについて、詳しくご紹介していきましょう。
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歯のクリーニングには色々な目的があります。
歯石取りは歯のクリーニングのうちの一つです。歯石はついたままにしていると、歯周病を悪化させる原因になるものです。歯石は非常に硬く、歯ブラシで落とすことはできません。そのため、ついたら長い間放置せず、歯周病が悪化しないうちにできるだけ早めに落とすことが、歯茎を健康に保つためにはとても大切です。
歯石が歯ブラシで落とせないほど非常に硬く、歯医者のクリーニングで落とす必要があるというのは、皆さんも理解いただけると思います。でも、歯の表面に溜まってくるやわらかい歯垢(プラーク)というのも、実は歯ブラシで全部落とせないということをご存知ですか?
歯ブラシだけで歯磨きをした場合、どれほど頑張っても歯垢の6割程度しか落とすことができないと言われています。歯と歯の間にデンタルフロスを使うとそれが2割〜3割ほどアップはしますが、やはり100%まで落とすことはできないのです。その取り残した歯垢が、いずれ虫歯や歯周病を引き起こす原因にもなるため、定期的にクリーニングを受けることが必要になってきます。
歯の表面には食べ物や飲み物、タバコなどを由来とする着色が付いてきます。歯に色がついたままだと、見た目に清潔感がなくなりますし、老けて見える原因にもなります。ただし、この着色を無理やり自分で擦って取ったり、着色を落とす歯磨き粉などで落とそうとすると、歯に傷をつけてしまい、さらに着色しやすくなってしまうことにもなりかねません。歯医者で専門のクリーニングを受けて落とすことで、歯にダメージを与えず、綺麗に着色を落とすことができるのです。
PMTCと呼ばれる歯のクリーニングでは、歯の表面をツルツルに磨き上げるところまで行います。ツルツルに磨き上げて一体何のためになるの?と思う人もいるかもしれませんが、表面が滑沢になることにより、歯に歯垢や着色が付きづらくなり、歯を健康的に保ちやすくなるのです。
このように、歯のクリーニングは、見た目を良くするだけでなく、歯の健康を保つとても重要な役割をしています。
歯のクリーニングといっても何種類かあり、保険がきくもの、きかないものに分けられます。
保険がきくクリーニングとしては、歯石取りのクリーニングが挙げられます。まずスケーリングと呼ばれるものがあります。これは歯の表面についている歯石を機械ではじき飛ばしていくものです。歯周病が進行してくると、歯茎の溝の中、つまり歯茎に隠れた歯の根っこ表面にも歯石が溜まってきます。そのような場合には、SRP(スケーリング・ルートプレーニング)と呼ばれる方法が行われます。これは専用の器具を用い、一本一本丁寧に歯石を取り除き、汚染された歯根の表面を滑らかにして行くというクリーニングです。これらのクリーニングは、あくまで歯石取りを目的としているため、歯垢を隅々まで取り除いたり、歯がツルツルになる効果までは期待できません。
保険がきかない、自費のクリーニングとして、PMTCやエアフローというようなクリーニングが挙げられます。エアフローは主にタバコのヤニをとるため、という着色除去に重点を置いたクリーニングですが、PMTCは、専用の器具とペーストを使って、歯の表面を隅から隅まで、歯ブラシの届かない部分まで念入りに磨き上げるという、徹底した歯のクリーニングです。
PMTCは、歯の着色が落ちて歯が白くなるという効果のほか、歯の表面がツルツルに仕上がることで、歯垢がつきづらくなり、虫歯や歯周病の予防効果が非常に高いことが特長です。予防歯科先進国のスウェーデンでは、このPMTCを国民のほとんどが受けており、そのことが高齢になっても多くの人が健康な歯を保っているという成果につながっていると言われています。
このように、歯のクリーニングは、家庭の歯磨きでは取りきれない汚れを落とし、歯をより美しく健康に保つために非常に効果の高いものです。ぜひ皆さんも定期的に受けて、いつまでも健康な歯を保っていきましょう。
こういった歯に関するお悩みや治療に関して、堺市北野田駅前のおだデンタルクリニックにお任せください。インプラントや歯周病、歯の予防、お子様の歯の治療や矯正など様々な治療を承っております。歯に関する些細なお悩みでも医師や衛生師にお伝え下さい。