アマルガムという銀歯をご存知ですか?これは昔よく使われていた銀歯の一種で、現在ではもう使用されていないのですが、1990年くらいまでに歯科治療をした人の口の中には入っているかもしれません。
そして、そのままアマルガムが歯に詰められている場合、その金属が数十年経過して腐食し、トラブルを起こすことがあるとも言われています。
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アマルガムというのは水銀と他の種類の金属との合金です。アマルガムは1826年頃にフランスで使われ始め、その後150年以上も使用され続けてきた、歴史の古い歯科材料です。日本でもかつては歯科治療の中心的な材料として使用されていましたが、水銀による環境問題などにより、日本ではもうほぼ使われていません。
また、近年では、水銀の体に対する毒性の問題や、金属イオンが溶けてアレルギー反応を起こす可能性が指摘されることがあります。
アマルガムが入っている、という人は現在でも多くいます。アマルガムは水銀を含んでいう観点から、その危険性に関しては賛否両論あります。口の中では水銀は安定していると主張する歯科医師と、水銀はやはり体に悪影響を及ぼすと主張する歯科医師に意見が分かれているのです。ですが実際、口に入っているアマルガムから健康への影響は否定的な研究報告も多く、結局は患者さんが気になっているか、体にそれによって不調を感じている可能性があるか、などによって決められることが多いようです。
アマルガムが体に悪い影響を及ぼすという意見としては、次のようなものがあります。
アマルガムに含まれる水銀は、毎日の飲食、噛むという刺激などにより溶かされ、体内のあちこちに蓄積し、体の不調の原因になる可能性があると考えられています。
水銀は体にとって特に神経毒性が高いことで知られ、頭痛やうつ病、視力や嗅覚の低下、慢性的な疲労、イライラ、手足のしびれなどの原因にもなっているとも言われています。
他の銀歯(特に保険治療の銀歯)に関しても同様のことが言えますが、金属が口の中に入っていることで、唾液にイオンとなって溶け出し、金属アレルギーを引き起こすリスクがあります。
アマルガムが上のような影響を体に与えるかもしれない、と知ると、すぐに外してしまいたくなるかもしれません。ですが、アマルガムは、削り取る際、水銀が蒸気化してしまうため、安易に削って外すことはできません。
そのため、アマルガムを外す際には、ただ削って取り外すのではなく、ラバーダムというゴムの膜を装着するなど、蒸気化した水銀をできるだけ吸い込まないようにする、環境を汚染しないように配慮するなど、入念な対策を施しておく必要があります。
実際、アメリカでは蒸気化した水銀を吸い込んだ歯科医師の多くが水銀中毒になっているという調査報告もあります。
いずれにしても、アマルガムを除去する際には、多少のリスクがあることを考慮した上で、安易に決めるのではなく、もし外すなら女性の場合、妊娠中、授乳中などのリスクの高い時期を避け、出産、授乳が終わってからアマルガム除去を受けるなどすることをおすすめします。
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