人は多かれ少なかれ、誰でも歯ぎしりをしているとも言われています。歯ぎしりは、自分で自覚している人もいる一方、自分で全く気がついていない場合というのも結構あります。
歯ぎしりというと、歯をギリギリと音を立てて強くこすり合せるイメージがありますが、音が全くしない歯ぎしりというものもあります。このような歯ぎしりの場合、歯ぎしりをしているという自覚がないまま放置されがちで、歯や顎などに様々な症状を出すことがあるので注意が必要です。
「私は歯ぎしりをしていない」と思っている方でも、「自分には関係ない」と思わずに、歯ぎしりについて知識を深めておきましょう。
目次
歯ぎしりといっても実はいくつか種類があります。一般的には次の3つに分類されています。
一般的なイメージの歯ぎしりで、上下の歯をギリギリと音を立ててこすり合せるタイプのものです。音が大きいため、ご自分で気づかなくても、家族など、身近な人に指摘されることで自覚しやすいのが特徴です。
歯をこすり合わせず、グーッと噛みしめるタイプの歯ぎしりです。こちらは音がしないため、非常に気づかれにくく、放置されがちです。また、強い力が持続的にかかり続けるため、歯に大きなダメージを与えてしまうことが少なくありません。
歯をカチカチと音を立てて、素早く噛み合わせるタイプの歯ぎしりです。
グラインディングは眠っている間に行われますが、クレンチングとタッピングは眠っている時だけでなく、起きているときにも行われています。
歯ぎしりは、体重またはそれ以上の力が歯に持続的にかかると言われており、その結果次のような悪影響が出てきます
上下の歯をギリギリこすり続けることにより、歯が大きくすり減り、歯の高さが低くなっていきます。
歯周病を悪化させる要因として、「歯にかかる異常な力」というのがあります。歯ぎしりは歯に持続的に強い力をかけるため、歯周病が加速度的に悪化してしまう可能性があります。
歯に強い力がかかり続けると、歯が欠けたり割れたりすることもあります。これが原因で歯を失うことも珍しくありません。
歯の根元に強い力がかかり続けるので、その部分のエナメル質が剥がれ、知覚過敏を起こしやすくなります。また、歯の噛む面が大きく磨り減って象牙質が露出したり、歯に細かな亀裂が入ったりすることでも知覚が過敏になります。
歯に詰め物や被せ物、差し歯などの人工物が入っている場合、歯ぎしりによる強い力によって頻繁に脱落することがあります。
歯ぎしりによって周囲の筋肉が緊張状態になり、顎関節にも大きな負担がかかり続けます。その結果、口が開きにくくなったり、口の開け閉め時に雑音が鳴ったり、顎の周囲に痛みが出たりする顎関節症の原因になります。
また、それに付随して頭痛や肩こりなどの不快症状が現れることも珍しくありません。
眠っている間に歯ぎしりをすることは誰にでも起こり得ます。でも、その程度が軽度であれば特に問題になることはありません。
ですが、歯ぎしりを頻繁にしていて、歯ぎしりによる悪影響が出ているようであれば、歯や顎関節に大きなダメージを与える前に対処することが大切です。
歯ぎしりを周りの人に指摘されたことのある人、歯が大きく磨り減っている人、歯が冷たいものにしみやすい人、朝起きた時に顎が疲れていたり、痛みがある人などは一度歯医者さんで相談してみましょう。
歯ぎしりへの対処法として多く行われているのは、眠っている間に歯ぎしりから歯を守るマウスピースを装着する方法です。日中に歯を食いしばったり、歯をカチカチ合わせる癖がある場合には、それを意識してやめることも大切になってきます。
また、飲酒やストレスなども歯ぎしりを悪化させる原因となりますので、アルコールを控えたり、ストレスを溜めない、というようなことも根本的な解決法として大事になってきます。
歯ぎしりに心当たりのある人は一度歯科医師に相談してみましょう。
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