治療中断していませんか?治療中断で起こるリスクとは
歯の治療というのは、何回もかかる場合が少なくなく、1回で終わる場合というのがむしろ珍しいと言っていいでしょう。お仕事の都合などで忙しい方は、やむを得ずキャンセルしてしまい、その後治療を中断してしまう、ということもあるかもしれません。
ですが歯の治療というのは、途中で治療を中断してしまうといろいろと問題が起こってしまうことが多いため、注意が必要です。
目次
治療を中断すると起こりうるリスク

◆歯が欠ける
歯の治療中には仮蓋や仮歯をつけますが、一時的に歯を守る効果しかありませんので、期間が経ちすぎると、ご自分の歯を守りきれずに歯が欠けてしまうことがあります。
◆虫歯になる
仮の蓋が取れてしまうと、歯の弱い面が外部にさらされてしまい、その部分から虫歯ができてしまうことがあります。
◆型とりして作った詰め物や被せ物が合わなくなる
歯を削った後に型とりをし、その後放置する期間が長くなると、だんだんと歯の位置がずれてしまい、せっかく作ったものが合わずにやり直しをしなければならなくなります。
◆痛みなどのトラブルが起こる
治療途中で「痛みがなくなったから」と放置してしまわれる方がいらっしゃいますが、治療が終わっていない段階でやめてしまうと、またいずれ何らかの形で問題を起こし強い痛みが起こる可能性が高くなります。
◆さらに治療回数が多くかかってしまう
治療をして状況が良くなっていても、中断するとまた振り出しに戻ってしまうか、もしくは余計に悪くなってしまって通院の回数が多くかかってしまうこともあります。
◆残せるはずの歯が残せなくなってしまう
根の治療の途中で通院を中断してしまうと、内部に細菌が大量に繁殖してしまい、治療をすれば残せたはずの歯も残せなくなり、抜歯しなければならなくなることもあります。
◆歯並び、噛み合わせが変わってしまう
歯を削ったところや、抜いたところを放置していると、周囲の歯が移動したり、倒れてきたり、といったことが起こってきます。結果的に歯並びがずれてしまったり、噛み合わせのバランスがおかしくなってしまったりすることがあります。また、そのせいで顎周囲の不調を起こす顎関節症を発症したり、頭痛や肩こりなどの体の不調を起こしたりすることも珍しくありません。
◆治療費がかさむ
治療回数が増えるのに加え、歯の状態が悪くなることで、より面倒な処置、複雑な処置が必要となり、治療にかかる費用も多くかかってしまいます。
◆周囲組織に細菌感染が広がる
虫歯を放置すると、その後根の治療を行わなければならなくなります。そのような状態になっても放置していると、細菌感染はより深部へと波及し、骨の奥や周囲組織、周囲器官にも広がってしまうだけでなく、まれに全身的に細菌感染が広がってしまい、命に関わることもあります。そのため、「たかが歯の治療」と甘く見ず、できるだけ問題が小さなうちに解決しておくことが大事です。