- やらなきゃよかった…後悔するインプラント失敗・トラブルの原因
- 費用は?保険は?インプラントのデメリット
- インプラントはやめたほうがいい?入れ歯との違いは?
- インプラント治療で失敗しないためには歯科医院を慎重に選びましょう
やらなきゃよかった…
後悔するインプラント失敗・トラブルの原因
インプラントに限ったことではありませんが、日々数えきれないほどの医療が提供される中で、いわゆる「失敗」と呼ばれる症例も存在します。
インプラント治療では具体的にどのような失敗・トラブルが起こっているのかをご紹介して参ります。
適切に固定されない
インプラントの埋入位置・深さ・角度などが適切でないケースです。噛み合わせが良くなく、見た目に問題をきたすこともあります。
顎の骨と人工歯根が十分に結合しなかったために、ぐらついたり、短期間で脱落するケースも存在します。
歯科医師の知識・技術不足、CT検査の省略、シミュレーションの不足などが原因となります。
上顎洞への迷入
上顎の骨が不足したままインプラントを埋入すると、上顎上方にある空洞「上顎洞」にインプラントの先端が突き抜けてしまうことがあります。
CT検査によって骨量を正確に把握していなかったり、骨量が不足している場合の適切な処置が行われていないと、こういった事故が起こります。
細菌感染(インプラント周囲炎)
インプラントの周囲組織で感染・炎症が起こり、歯周病のような状態になることがあります。歯周病と同様に、最悪の場合には脱落に至ります。
ご自宅でのセルフケア、歯科医院での定期的なメインテナンスの不足が主な原因です。また、他部位の歯周病が進行したままインプラントを埋入すると、インプラント周囲炎が起こるリスクが非常に高くなります。
痛み・腫れ・しびれが続く
インプラントの埋入が不適切であると、神経が刺激・損傷を受け、痛みや腫れ、しびれが続くことがあります。また、インプラントが隣の歯の根に触れて、痛みが出ることもあります。
インプラント治療において、神経・血管の位置を正確に把握すするためのCT検査は、もはや必須と言えます。
人口歯の欠損・脱落
噛み合わせが悪かったり、歯ぎしりが続いたりすると、インプラント上部に取り付ける人工歯が欠けたり、割れたりすることがあります。
またより悪い結果として、インプラントの脱落があります。これは、インプラント周囲炎や歯ぎしりの放置などが主な原因となります。
費用は?保険は?
インプラントのデメリット
治療期間が長い
インプラントの治療期間は、約2〜12ヶ月と、最短2週間で終わる入れ歯・ブリッジの治療と比べると治療期間が長くなります。
ただ、これは人工歯根と顎の骨の結合を待つ「治癒期間」が数カ月必要であることが主な要因となっており、治療期間中頻繁に通院が必要ということではありません。
見た目が変わる
歯周病の治療をせずにインプラント治療を行ったり、歯科医師の骨造成の技術が不十分であった場合に起こりやすいのが、「歯が長く見える」という問題です。顎の骨の吸収が進むことで、歯茎が下がってしまうのです。
手術が必要
インプラントには、局所麻酔下での手術が必須です。高血圧などの全身疾患がある方は特に注意が必要です。当院では、麻酔医の立ち合いのもと、血圧などの数値を安定させる効果が期待できる「静脈内鎮静法」を併用した手術が可能です。半分眠ったような状態となり、不安・恐怖心もほとんど感じません。
メインテナンスが必要
治療後、インプラント周囲炎などのトラブルを防ぐため、必ず、定期的にメインテナンスにお越しいただきます。
入れ歯やブリッジでもメインテナンスは必要ですが、とりわけインプラントはその重要性が高いと言えます。そのため、メインテナンスにお越しいただく意志のない方には、インプラントをおすすめすることができません。
保険適用外
疾患や第三者によって起こった事故を原因として顎の骨が広範囲にわたって欠損した、先天的に3分の1以上の顎の骨の欠損・形成不全が見られる、といったごく限られた症例を除き、インプラント治療は保険適用外の治療となります。
そのため、費用は一般に高額となりますが、その費用は歯科医院によって異なります。ただ、「高い」「安い」という数字だけを見て判断するのは危険です。一見高くても、歯科医師の技術・知識・経験が豊富であり、設備が整った歯科医院であれば、長く快適にインプラントを使用できる可能性が高く、結果的にコストパフォーマンスが良かった、ということになります。
インプラントはやめたほうがいい?入れ歯との違いは?
外科的な手術を伴うことから、インプラントは入れ歯・ブリッジと比べると、大きなリスクが挙げられます。ただし、これらはあくまでリスクであり、リスクに適切に対応する歯科医院での治療であれば、それほど不安視する必要はありません。
きちんとしたリスク対応ができれば、インプラントが持つさまざまなメリットが活き、健康とQOLを長く支えてくれます。
入れ歯との違い
インプラントとよく比較されるのが、入れ歯です。
審美性・機能性、そして耐久性という意味では、圧倒的にインプラントが優れます。インプラントは適切に管理すれば10年20年、30年と長く使用することが可能ですが、保険の入れ歯の寿命は3~5年と言われています。
ただ、決して入れ歯が「悪い治療」というわけではありません。実際に、見た目も噛む力も入れ歯で十分に満足しているという方もいらっしゃいます。また管理がしやすいという点もメリットになります。たとえば将来的に寝たきりになってしまったとき、取り外して洗える入れ歯は、介護をするご家族などのご負担を軽減します。
当院では、保険の入れ歯に加えて、自費の入れ歯も多数ご用意しておりますので、インプラントと入れ歯を比較しながら、患者様に合ったものを選択していただけます。
インプラント治療で失敗しないためには歯科医院を慎重に選びましょう
いかがでしたでしょうか。インプラントには確かに、メリットだけでなくデメリットも存在します。
歯科医院を選ぶ際には、メリットとともに、デメリットについてもきちんと説明してくれることを最低条件としましょう。
そして、メリットをより活かすために、デメリットをできるだけ小さくするためにどのような取り組みを行っているのかをホームページなどで調べてみて、判断材料にされることをおすすめします。
もちろん、歯科医師の知識・技術・経験が豊富であること、歯科用CTやオペ室をはじめとする設備が整っていることも、良い歯科医院選びのポイントとなります。
ホームページを見たり、実際に相談してみるなどして、複数の候補の中から、ご自身に合った歯科医院を選ぶことが、最終的なご満足につながります。