コラム

2023.07.11

親知らず抜歯後の痛みが止まらない!ドライソケットとは

親知らずを抜いた後の痛みというのは、通常抜歯後日が経つにつれて痛みは和らいでくるものです、ところが、少ないケースでは、日数が経っても痛みが和らぐことなく、だんだんと痛みが増してくるようなことがあります。

このような場合、「ドライソケット」と呼ばれる状態になっていることがあります。ドライソケットとは一体どのようなものなのか、症状や原因、対策法などについて見ていきましょう。

ドライソケットとは

歯を抜いた穴の骨がむき出しになる状態

ドライソケットとはドライソケットとは、抜歯した穴の骨が血液で覆われる事なく露出したままになり、骨に細菌感染が起こっている状態です。この状態になると、抜歯後に痛みが引かず、2、3日経ってからだんだん痛みがひどくなってきます。

普通、抜歯後は歯を抜いた穴に血液が溜まって餅状になり、そこに血管や細胞が再生されることにより傷口がだんだんと治っていきます。ところが、血が正常に溜まらなかったり、もしくは一度溜まって固まった血が剥がれてしまったりすると、奥にある骨が露出して感染を起こし、ドライソケットになっていきます。

下の親知らず抜歯の3%に見られる

ドライソケットは、下の親知らずに起こりやすく、下の親知らず抜歯後約3%の人に起こるという調査結果があります。特に、下の親知らずで難抜歯だった場合に起こりやすい傾向があります。

ドライソケットになってしまうと、2週間以上たっても痛みが強いままということも多く、繰り返し痛み止めを飲み続けて胃が荒れ、胃も痛くなる、というようなことも起こりがちで、辛い思いをしてしまう方が多いようです。

ドライソケットの症状

ドライソケットの症状は、通常抜歯後痛みが引いてくるところを、逆に2、3日経ってから痛みを増し、結果的に強い痛みとなってそれが2週間以上など、長期にわたって続くこともあります。痛みは広がる傾向があり、耳のあたりにまで及ぶこともあります。痛みは耐え難く、特に食事中に誤って食べ物が抜歯した穴に入ると激痛を伴うこともあります。抜いた穴から悪臭を放ち、口臭が強くなることもあります。

ドライソケットの原因

ドライソケットの原因ドライソケットは、抜歯後の穴にうまく血が溜まらなかった、もしくは血の塊がなんらかの原因で剥がれてしまった、というような場合に、内部の骨がむき出しになってしまうことで起こります。
ドライソケットの原因としては次のようなものが挙げられます。

難抜歯・時間のかかる抜歯

親知らずが横向きに埋まっている、骨に深く埋まっている、というようなケースでは、抜歯が難しくなる傾向があり、時間もかかりがちです。そのようなケースでは、ドライソケットが起こりやすくなります。

麻酔を多く使用した

下の親知らずの場合は特に骨が厚いため、抜歯の際に麻酔が効きにくいことがよくあります。そのような場合、麻酔の本数を追加する必要があります。そうすると、麻酔薬の中に含まれる血管収縮薬の影響で、出血が起こりにくくなってしまい、抜歯後の穴に十分な量の血液が溜まらないことがあります。そうするとドライソケットが起こりやすくなります。

抜歯後の頻繁なうがい

抜歯をした後に血が気になって口をゆすぎすぎてしまうと、せっかく抜いた穴に溜まった血の塊が剥がれてしまいやすくなり、ドライソケットが起こりやすくなります。

抜歯後の喫煙

抜歯後にタバコを吸うと、タバコの影響で血行が悪くなるのと、傷の治りが悪くなることで、ドライソケットを引き起こしやすくなります。

ドライソケットへの対策法

ドライソケットは、難抜歯の場合などは完全に防ぎきれないこともありますが、ドライソケットの大きな原因となっている頻繁なうがいを避けることで、ある程度予防が可能です。抜歯後の出血はどうしてもありますが、うがいをしても止まるものではないので、ガーゼを噛むなどで対応しましょう。また、どうしても出血がひどい時は歯科へ連絡し、速やかに診てもらうことをおすすめします。

また、抜歯した穴に食べカスが入っても、無理やり取り除くことはやめましょう。うがいで圧をかけて取り除こうとするのも、血の塊を流してしまう恐れがありますので、控えたほうが良いでしょう。

抜歯後の喫煙はドライソケットのリスクを高めるだけでなく、治りも悪くしますので、抜歯後傷口が落ち着くまでは禁煙することをおすすめします。

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