コラム

2023.07.11

歯が磨けない時は、ブクブクうがいだけでも大丈夫?

時間がない時や面倒臭い時、眠い時、外出時など歯磨きが面倒で、歯磨きをせずにうがいだけで済ませてしまう方もいらっしゃるかもしれません。いろいろな薬効成分、殺菌成分の入っているマウスウォッシュなども売られていますが、歯磨きをしないでうがいで済ませても大丈夫なのでしょうか?

歯の汚れはうがいでも落とせる?

歯の汚れはうがいでも落とせる?ブクブクうがいで取れるのは、ある程度の食べかすだけです。とはいえ、もちろん全ての食べかすを取り除くことはできませんし、糖分を餌にして作られる歯の表面にこびりつくプラーク(歯垢)は、うがいをしたくらいでは落とせません。
プラークは虫歯や歯周病の原因となるものであり、細菌が作り出すネバネバした物質がバリアとなり、歯の表面にかなり強力にくっついています。これは、浴槽の内面や台所の三角コーナーについたヌメリが水流だけでは落ちないのと同様です。
結論としては、このような細菌の塊となっているものを落とすためには、機械的に擦りとって落とすしかありません。つまり、歯ブラシで擦らなければ、いくら殺菌成分の入っているものを使用したところで、歯の表面の汚れはほとんど落とすことはできないのです。

殺菌成分の入ったマウスウォッシュなら水だけより効果ある?

殺菌成分の入ったマウスウォッシュなら水だけより効果ある?歯周病菌を殺菌する成分などを含んだマウスウォシュや洗口剤というのは、歯磨きをしないで単独で使った場合、ある程度効果があるのか、気になる方も多いかと思います。
実際に水とマウスウォッシュで効果を比較した場合、お口の汚れの残り具合にはあまり差がないと言われています。また、いくら殺菌成分が入っていたとしても、その殺菌成分は、歯ブラシでプラークをしっかりと取り除いた上でないと効果が発揮されないので、お口の健康をまもるという観点では、単独使ったとしてもあまり効果が期待できるとは言えないでしょう。
口臭予防という観点であれば、お口の細菌をある程度洗い流すことができますし、香料によるマスキング効果である程度は効果があると考えられますが、歯の表面の汚れ自体は落ちていないので、それほど効果は持続しないと考えた方がいいかもしれません。

最低夜寝る前だけでもしっかりと磨きましょう

最低夜寝る前だけでもしっかりと磨きましょう歯磨きは、歯の健康のためにも、できれば一日2〜3回するのが理想です。ですが、なかなか時間が取れなかったり、外出先などで磨けなかったりすることもあるかもしれません。実際、虫歯や歯周病のリスクが高まるのは、唾液の分泌が激減する夜間の就寝中だと言われています。そのため、日中はしっかりと磨くのが難しくても、夜寝る前だけはうがいで済ませるということはせず、じっくりと時間をかけて歯磨きをしていただくことをおすすめします。

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